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2026/6/18
法改正
年次有給休暇取得時の賃金の算定方法/ 労働基準法「40年ぶりの大改正」で変わる現場のルール6
前回に引き続き、「労働基準関係法制研究会報告書(以下、「報告書」)」から考えられる改正のポイントを解説していきますね。
第6回は、【6】年次有給休暇取得時の賃金の算定方法 について
【6】年次有給休暇取得時の賃金の算定方法
「報告書」P.46より
| (5)―4 年次有給休暇取得時の賃金の算定方法として現行定められている 3つの方法について、それぞれの方法で計算される金額の妥当性 年次有給休暇期間中の賃金については、就業規則その他これに準ずるもので定めるところにより、 (1) 労働基準法第12条の平均賃金 (2) 所定労働時間労働した場合に支払われる通常の賃金 (3) 当該事業場の労働者の過半数代表との労使協定により、 健康保険法(大正11年法律第70号)上の標準報酬月額の30分の1に相当する額の いずれかを支払わなければならないものとされている(労働基準法第39 条第9項)。 一般的に、月給制で働いている場合には、年次有給休暇取得時には、 (2)の方法により月給から減算しないという手法がとられることが多い。 他方、日給制・時給制の場合等において、(1)や(3)の手法がとられてしまうと、 計算式上賃金が大きく減額され得る。日給制・時給制の場合等であっても、 (1)や(3)の手法をとらざるを得ない状況としてどのようなものがあるのかを考慮しつつ、 原則として(2)の手法をとるようにしていくべきではないかと考えられる。 |
1.現状:今の法律ではどうなっている?
現行法で、年次有給休暇取得時の賃金の算定方式は、以下の3種類があります。
- (1)平均賃金方式(労働基準法第12条の平均賃金)
- (2)通常賃金方式(所定労働時間労働した場合に支払われる通常の賃金)
- (3)標準報酬日額方式(労働者の過半数代表との労使協定により、健康保険法上の標準報酬月額の30分の1に相当する額)
企業はこれら3種類の中からいずれかを選び、就業規則に規定します。
一般的に、月給制で働いている場合には、有給休暇取得時には(2)の方法により「月給から減算しない」という手法がとられることが多くなっています。 一方で、日給制や時給制の場合等において(1)や(3)の手法がとられてしまうと、計算式上、賃金が大きく減額され得る状況になります。
2.何が変わろうとしている?
今回の報告書では、企業が3種類から選んで規定していた算定方式について、今後は「(2)通常賃金方式」を原則とするようになります。
日給制や時給制の場合等であっても、なぜ(1)や(3)の手法をとらざるを得ない状況があるのかを考慮しつつも、あくまで原則として(2)の手法をとるようにしていくべきではないかと考えられています。
3.さいごに
現行法で定められている3つの算定方法について、それぞれの方法で計算される金額の妥当性が見直されています。
現状、日給制・時給制において(1)や(3)の手法をとることで賃金が減額され得るケースがあることを踏まえ、これからは(2)の「所定労働時間労働した場合に支払われる通常の賃金」を原則とする方向で進んでいきます。
給与体系・計算も含めて、今のうちに見直しておいた方が良いかも知れませんね。
次回は
「労働基準関係法制研究会報告書」から考えられる7つの改正ポイント最終です!
【7】副業・兼業の場合の割増賃金について解説します。